特別エッセイ

2022年1月19日

1.はじめに


皆様こんにちは。

いつも小林倫子を応援してくださり、ありがとうございます。

これから、少し長いお話を読んで頂くことになるでしょう。

先の見えない、長いトンネルのお話です。

私は、2013年頃から、常に不安を抱えながら、時には絶望に打ちのめされながらも、舞台の上では平気な顔をして過ごしてきました。

いつかまた、痛みを気にすることなく、ヴァイオリンを弾ける日が来るのだろうか。

それとも、私はこのままどんどん弾けなくなってしまうのか・・・

一人のヴァイオリニストが、気付かぬうちに少しずつ弾けなくなっていき、弾ける振りを続けながら段々と崖っぷちに追い込まれ、そして、なんとかそこから脱却しようともがいた記録です。

・・・

これを書こうと思った理由は2つあります。

ひとつは、トンネルを歩く中で、変わらず応援してくださっていた皆さま、心配しながら応援してくださっていた方々、色々な形でサポートを続けて下さった皆さまへの感謝を、これを書くことによって少しでも伝えられたら・・・と思ったこと。

正直にお話することによって、これからの前進への覚悟もお伝えしたかった。

ふたつ目は、細かい状況は違ったとしても、何かにぶつかって不安な想いをしている、音楽家を含めた色々な方が、この文章を見つけて、何かを感じてくれたら、という想いです。

実際に私も、悩んでいた間、たくさんの方々の文章を目にして参考にしたり、元気になったり。その一つ一つが、私を前に進ませてくれました。その方々への感謝とともに、自分の体験も誰かへの励ましになれば・・・と思いました。

・・・

今まで、手や肩などの調子が悪いことを全面的に隠していた訳ではありません。

今から約8年前のブログには、初めて手が痛くなった時のこと、そして、初めて、決まっていた本番を辞退させていただいたことを書いています。ひどくご迷惑をかけてしまった方々への、お詫びの気持ちで掲載しました。

しかしその後は、自分の体と相談しながら演奏を続けていく中で、お伝えしなければいけない方にはその都度お話してきましたが、積極的にお話することは避け、ブログやSNSにも書かないようにしていました。

でも、上のような理由で思い立ち、私の辿ってきた道を残そうと、書き始めました。

すべては、ここから前に進むために。

感謝の気持ちとともに。